受講生の声

2024年度 修了生:吉岡 京華さん(会社員・大手製造業勤務)
入社3年目でデータサイエンスの部署へ異動する際、社内の先輩の勧めでDEFPを受講しました。学生時代は医用画像解析を研究していましたが、実務でのデータ分析経験は限られていました。
最も印象的だったのは「データサイエンス特論」の授業です。母親向けの出産情報サイトの実データを使い、佐賀県の育児課題を全国データと比較分析し、具体的な解決策を提案しました。企業の生データに触れる貴重な体験でした。
特に役立ったのは、「データサイエンティストによるモック(MVP)作成の講義で学んだWebアプリケーション開発ライブラリの「Streamlit(*)」です。受講後すぐに業務でデータベース書き込みツールのプロトタイプ作成に活用し、現場との意思疎通が劇的に改善されました。学んだスキルを即座に実務で使える引き出しが増えたことが最大の収穫です。
現在は、製造工程データの可視化や工場作業動画の行動解析に取り組んでいます。多様な角度から課題解決を提案できるデータサイエンティストを目指し、DEFPで築いた基盤をさらに発展させていきたいと考えています。
(*)Webアプリケーションを作成できる、Pythonのフレームワークのこと。

2023年度 修了生:Kさん(博士後期課程学生)
~データサイエンスで広がった研究の可能性 ~
他大学から修士課程に進学した当初はデータサイエンスやコーディングに不慣れでしたが、データサイエンスサークルでの学びを通じて興味を持ちました。プログラムには顧問の特任教授からの誘いで参加しました。内容は実践的で濃厚で、特にKaggle講義ではGrandmasterの講師から直接学ぶことができ、非常に勉強になりました。また、データサイエンティスト特論では、企業のデータをチームで解析し、予測モデルを作成し、解決策をまとめて発表する経験を積むことができ、実社会のデータの扱い方やビジネス力を学ぶ上で非常に有益でした。 私の研究では、動物や人の実験で得られた筋電などのセンサデータを分析しており、プログラムで学んだことが大いに役立っています。参加を通じて、より高度なデータサイエンス力、研究活動で必要な課題設定能力であるビジネス力、データ取得に必要なエンジニアリング力の3つの技術力を向上させることができたと感じています。

2021年度 修了生:Fさん(会社員)
~手を動かすからこそ身に付くスキル~
受講した理由は、もともと、業務の中でデータ分析を行っている中で、体系的に学びたいと思っていたからです。他の研修も受講しましたが、このプログラムの魅力は、統計学、機械学習モデルの実装、Kaggle講義などの体系的な学習と、実データでの演習で一連の流れを学べる点にあると思います。「とにかく手を動かしてみる」という点に重点を置いていて、毎週の講義と課題が1年間続き、業務と並行して進めるのは非常に大変でしたが、修了には大きな達成感がありました。修了後は社内でデータ分析プロジェクトにアサインされることが増え、現在はデータサイエンス専門部署でプロジェクトを推進するまでにもなりました。社外でデータ分析関連の仕事を受けることもでき、キャリアアップに大きく貢献しました。コードの実装に不安がある方でもサポートがあり、まさにデータサイエンティストとしての素養を身につけ、新たな価値を生むビジネスを創出できる人材に近づくプログラムだと思います。

2020年度 修了生:長瀬 准平さん(教員)
私は当時、博士課程に進学するか、就職するか、将来を悩んでいた時期でした。元々データサイエンスには興味があり、「研究もしたいが実践的なスキルも身につけたい」「学費はどうしよう」という悩みを持っていました。そんな中、本プログラムでは、データサイエンスの基礎を学べるだけでなく、社会人の方と協力してビジネス課題に取り組むグループワークや、コンソーシアム企業の方とのインターンシップのマッチング会があり、まさに自分のニーズにマッチしていたので、受講と、博士課程への進学を決めました。
自分の研究は、深層学習モデルの理論的な研究です。世の中に実装されている様々な深層学習のモデルが、どのような関係性にあるのかを数理的に研究しています。一方で、実務的な研究やプログラミングの経験はなかったので、本プログラムを通じて、データ分析やシミュレーションを踏まえた研究に挑戦できるようになりました。また、マッチング会でご縁のあった企業でマーケティングリサーチに関するインターンシップに参加させていただき、実社会と関わる領域での研究や、データ分析の実務経験が得られました。これらの経験を活かし、実際に企業での機械学習プロジェクトに参画する機会ができ、時にはリサーチャー、時にはマネージャーとして「アントレプレナーシップ」を発揮できるようになりました。 いまでは、講師としてプログラムに参加させていただいておりますが、改めてとても豪華なプログラムだなと感じております。
現代社会におけるデータサイエンスの潮流は、AIの隆盛も伴ってとても激しいものがあり、実践や学習にもまだまだデファクトスタンダードが出来上がっていないように思いますが、本プログラムではサイエンス・ビジネス・プログラミングの3つの観点から体系的に、かつ業界の第一線で活躍されている講師の方からデータサイエンスを学ぶことができます。また、異業種の方との交流を通じてたくさんの刺激を得られます。自分自身も、受講生の方に負けないように、新たな情報と知見をキャッチアップし続ける毎日ですので、是非一緒に走りましょう。

2020年度 修了生:Iさん(会社員)
電通大講師陣による体系立った知識と、超一流データサイエンティストによる実践的スキルの両方を習得することができる、高いレベルでバランスの取れた内容でした。特に、コンピュータサイエンスの基礎やKagglerのテクニック、ビジネスピッチなど、他の研修にはない内容は非常に興味深かったです。1年間みっちりデータサイエンスに取り組みましたが、ビジネスでデータサイエンスを活用するために必要な内容が凝縮されており、非常に充実した講座でした。

2020年度 修了生:Tさん(博士後期課程学生)
実験系の博士学生という立場で、本プログラムに参加をさせて頂きました。データサイエンティストとして必要な基礎知識・実践能力のみならず、データや課題の本質的な理解に対する思想を様々なバックグラウンドを持つ講師・参加者の方々から直接学べることが、本プログラムの特徴だと私は思います。実際にデータの理解は重要で、構築した機械学習モデルにおける入力と結果が適切であるか判断に迷う中で、結局は泥臭くデータを一つ一つ理解することが適切なモデルの構築に繋がるということを痛感しました。Take-home message: データ量や課題が日々肥大化する現代において、本プログラムで得られるデータサイエンティスト力は絶対に必要になると私は思います。

2025年3月現在